米軍 台風 進路 予想 ｜米軍合同台風警報センターの台風進路予想を詳しく見る。[その4]

米軍合同台風警報センターの台風進路予想を詳しく見る。[その4]

台風の最接近点予報

風速予報の下に「CPA TO:」から始まる表がありますが
こちらは米軍の重要拠点に対する台風の接近情報となります。

ご覧いただければお分かりの通り
基地の名前がズラリと並んでいます。
日本の基地も含まれます。

[ CPA TO: ] IWO_TO　　[ NM ] 357　　[ DTG ] 21/13z

これは台風が硫黄島航空基地に最も接近するのが21日13時で
硫黄島航空基地から661km（357海里）の地点であることを示しています。

CPAとはClosest Point of Approachの略で
最接近点という意味になります。

NMとはノーティカルマイル（Nautical mile）の略で丁度1海里を意味します。
（1NM＝1海里＝1.852km）

DTG(Date Time Group)は日時を表します。

ちなみに1ノットとは1時間に1NM進む速さを表します。
2ノットであれば1時間で2NM進むということになります。

台風の方角と距離

[ BEARING AND DISTANCE ] IWO_TO　　[ DIR ] 217　　[ DIST(NM) ] 399　　[ TAU(HRS) ] 24

「BEARING AND DISTANCE」とは
方角と距離を表します。

これは19日12時時点において
台風がどの位置にいるかを示すものです。
こちらも米軍の重要拠点に対する位置情報となります。

DIR（direction）は方角、DIST（distance）は距離、HRS(hours)は時間、
TAUはギリシャ文字のτ（タウ）からきており、何時間後に到達するかを示しています。

これは硫黄島航空基地から方位角217度、距離399海里離れた地点へ
24時間後に到達するという最新の台風位置情報です。

言い換えると20日21時に硫黄島航空基地の
南西739kmの地点に台風が到達するということになります。

米軍にとっては大事な位置情報ですね。
台風が日本の基地に接近すると
私たちにとっても貴重な情報源となります。

それは日本にある基地に台風が接近した時も
同様に台風警報として進路予想が出るのためです。

各基地からそう離れていないところに住んでいる方にとっては
台風接近情報の目安になるかもしれません。

また気象庁の進路予想では
基地から見た台風の位置や距離まで発表しませんので
自分の住んでいるところが暴風域に入るか入らないかを考える
いい指標になるかもしれません。

台風のマーク

そこから下は台風マークの違いが表記されています。

○は風速17m（34ノット）未満
曲線付○は風速17-32m（34-63ノット）
曲線付●は風速33m（64ノット）以上
を示しています。

日本の「台風」は風速18m以上なので
曲線付はすべて「台風」にあてはまると
考えてもよさそうです。

「台風」と違って「Typhoon」というのは風速33m（64ノット）以上なので
こういった表記になっています。

今回の台風27号はずっと風速33m以上あったという
猛烈な台風であったということがわかりますね。

PAST 6 HOURLY CYCLONE POSITS IN BLACK
FORECAST CYCLONE POSITS IN COLOR

過去6時間毎さかのぼって黒色で記載し、
予想進路は色付で記載しているといった意味になります。

おわりに

米軍合同台風警報センターの詳細データは
パッと見は見にくいかもしれません。

しかし、こうやって読み解いていくと
台風の位置情報や風速の時系列予想など
気象庁のデータからは得られない
有益な情報が載っていました。

そしてフォーマットが決まっているため
一度読み解いてさえいれば
だいたい何が書いているかわかるかと思います。

普段の台風情報と併せて
米軍合同台風警報センターの台風進路情報が理解できれば
台風への備えとしても心強いですね。

有益なソースはひとつでも
多くあるに越したことはありませんので
よろしければぜひ参考にしてください。

米軍の重要拠点の位置を覚えれば
グンと便利になりますよ！

もし、自信のある方は
リアルタイムの台風情報を
米軍合同台風警報センターのサイトで
読み進めてみてもおもしろいかもしれません。

米軍合同台風警報センター（JTWC）：
http://www.usno.navy.mil/JTWC/

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